ハロペリドールは短期間だけの使用!チック症患者は長期間服用するな
ハロペリドールはチック症やトゥレット症候群に有効な効果がある薬なんです。
これは抗精神薬に分類され、
- 精神の安定
- 鎮静
- 自律神経のバランスを整える
- 興奮を抑える
このような効果が期待できるのですが、注意して扱わないといけない薬でもあるので今回はこの薬のお話をしていきたいと思います。
1961年に発見される
チック症やトゥレット症候群に対してまだ有効な薬や対処法が見つかっていないときに
到来したのが、このハロペリドールという薬なのです。それは1961年のころのときです。
抗精神薬として一番効果があると言われており、いまでもその効果は認められています。
ただ強力な作用がある反面、副作用の危険性も多いにあるのですよね。
具体的な副作用の症状
脳内で分泌されたドーパミンがドーパミン受容体と結合することでドーパミンとして効果が発揮されるのですが、
ハロペリドールはエビリファイ(アリピプラゾール)とは異なり、
過剰に分泌されたドーパミンの量を減らすのではなくて、この受容体と結合することを遮断・阻害する作用なのです。
ドーパミンが過剰に分泌し、受容体と結合しすぎると、買い物・薬物・ギャンブル依存症を引き起こす危険性があるのですが
逆に結合した分量が少ないと、
- 口の動きが停滞化するのでろれつが回らなくなる
- 手足が小刻みに震えて来る
- すぐにイライラしてきてじっと座っていることができない
- 胸が締め付けられるような痛みを感じるようになる
- 集中力や記憶力が低下するようになる
受容体と結合したドーパミンが少ないとこのような症状に見舞われるのですが、
ハロペリドールは作用が強いのでこのような副作用に悩まされることがあります。
注意点
ハロペリドールは徐々にその服用量を増やしていき、効果が出た分量を一定に服用することが求められるのですが、
副作用を少しでも感じたら使用を中断し、処方した医師に相談することをおすすめします。
これは統合失調症患者にも処方される薬なのですが、服用した一定数がその後の副作用に悩まされているという事実があるんですよね。
チック症・トゥレット症候群患者も同じことがいえます。
また短期的に症状を抑えることは良いのですが長期的に服用することで
ドーパミンとドーパミン受容体に齟齬が生じるようになり、常にドーパミンが過少状態になり手足が痺れたり、記憶力や集中力が低下し続けてしまうこともあるのです。
確かにハロペリドールには効果があり、正しく服用すれば、チックの症状が50%以上も減少するというデータもあるのですが
この薬物治療だけで完治させることはできませんし、すべてチックを止めることもできないということを示しています。
なので一定期間服用しながら、その根本的を治すような克服法を実践することをおすすめします
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